2007年 05月 22日
ウッフィーの話
f0095047_13191717.jpg


かれこれ十数年、冷蔵庫から一度も外した事のないマグネットがある。

柴犬のウッフィー。

野良犬をレスキューした時、
ウ●チまみれの飼育放棄犬のお世話を手伝った時、
あるいは今でも近所の鎖に繋がれてる外飼い犬を見る度に
「なんてヒドイ飼い主!」と思いながらも
正直相手を全く責められない自分がいる。



グーが私に「無条件愛」を教えてくれた犬ならば
ウッフィーは私に「人は変わる事が出来る」と教えてくれた犬。



+++++++

帰国したてで寂しかった私。
「絶対に面倒みるから!」と必死に親を説得して子犬を迎えた。
ウッフ、ウッフ、と吠えるのでウッフィーと名付けた。

トイレをちゃんと覚えたら室内で、そうじゃなかったらベランダで、
という条件をクリアするために、おこづかいで躾本を沢山買ってきた。
今から考えると実に怪しい(笑)その躾本を片手に
ハチャメチャな訓練が始まった。

Sit!
Down!
Up!
Wait!

わー、ウッフィー賢いー!
なんでもすぐ覚えるー!



私は単に「動物に芸を教えている」だけだった、
という事実に気づいたのはずっと後の事だった。




+++++++

結局ウッフィーは「ベランダ犬」となった。
ベランダに屋根はついていたが
一応大工さんに犬小屋を作ってもらった。

エサ(主にペデ●グリ●チ●ム)と水を与え、
短い「用足し散歩」に連れ出し、たまに部屋に入れて遊び、
週末にはベランダの水洗いや犬小屋を掃除する。

生きるために必要なものは全て与えていた。

ちゃんと面倒見てるじゃない。
今日は特別にハンバーグ(玉葱入り)やクッキー(チョコ入り)もあげたし。
友人との約束やデートを優先したってかまわないでしょう?
あなたの目の前で「アナタのために早く帰ってこなきゃいけなかった・・・」
なんてため息ついても、どうせあなたは人間の言葉なんて分かんないんだし。

これだけやってて文句を言われる筋合いはない。
それでも私の言う事を聞かない、遠吠えする、
噛み付く(実際他人に何度か噛み付いた事がある)、
私にさえ牙をむく、都内の住宅街の問題犬に育ってしまったのは
ウッフィーがワガママで悪いコだからに違いない。



ボス不在。
群れを失った犬がどれだけ孤独かなんて知る由もなく。





+++++++


f0095047_1440199.jpg
その後諸事情により
ウッフィーは私と一緒に数カ所を転々とし、
最終的にはこういったサークル付き屋外犬舎で
それはそれは立派な「外飼い犬」となった。



ウッフィーの異変に気づいた時は手遅れだった。
大学病院でも手術は勧められなかった。

だからこそグーは神経質すぎるほど検査してたのだが・・・と、この話はヤメておこう。(^^;

雨の夜。
遊びに来ていた親友とウッフィーの様子を見に行った。
てっきりいつものように犬舎で寝ていると思っていた。

ウッフィーはサークルの扉の前に立っていた。
まるで私を待っていたかのようにこっちを見ていた。

そしてその30分後、私の腕の中で亡くなった。



それから約5年。
グーが里子でやってきた。




+++++++


f0095047_14523791.jpgウッフィーの犬舎清掃中に
スチール製の屋根の角に腕をぶつけ、
腕が動脈までパックリ割れた。

一生消える事のないこの傷を見る度に
こんな大バカ者を雨に打たれながら待っていた
ウッフィーの最後の姿を思い出し、胸が痛くなる。


f0095047_15125192.jpg高く大きく育った「ウッフィーいますツリー」。
今ではグーさんも加わった。


ウ:ホントとんでもないよ、あの人。
グ:えー、でもボクには色々やってくれたよ・・・

ウ:えー、このボクでさえ最後は律儀に待ってたのにー。
グ:やっぱ起きるまで待ってた方がよかったかなぁ・・・


2頭の会話が聞こえる。(笑)
[PR]
by goopicot | 2007-05-22 15:21 | 犬/思い出





<< IDタグチョーカー      from PICOT >>